都市部で増えている旗竿地や狭小地の一軒家においては、水道メーターが設置されている場所が、一般的な住宅のセオリーから大きく外れていることがよくあります。旗竿地とは、道路に接する部分が細い通路状になっており、その奥に広い敷地がある形状の土地を指しますが、この場合、水道メーターは多くの場合、道路に面した「竿」にあたる通路部分の入り口付近に設置されます。一見すると家から遠く離れた場所にポツンと青い蓋があるため、初めて一軒家に住む人は自分の家のメーターだと気づかないこともあります。この配置の課題は、通路を駐車場として利用している場合、常に車がメーターボックスの上に停まっている状態になり、検針員がメーターを確認できなかったり、重い車の荷重で蓋が割れてしまったりすることです。これを防ぐためには、駐車場の中にメーターがある場合、通常よりも強度の高い鋳鉄製の蓋に変更するなどの対策が必要となります。一方、敷地いっぱいに建物が建っている狭小地の一軒家では、メーターが玄関ポーチの階段の下や、エアコンの室外機が設置されている狭い隙間に押し込まれていることがあります。このような場所では、湿気が溜まりやすく、メーターボックスの中が常に水浸しになっていたり、配管の腐食が進みやすかったりするため、より注意深いメンテナンスが求められます。特殊な形状の土地に建つ一軒家ほど、水道メーターがどこにあるかを正確に図面で確認しておくことが重要です。なぜなら、万が一漏水が発生した際、メーターから建物までの距離が長い旗竿地などでは、埋設された長い配管のどこで漏れているかを特定するのが非常に困難になるからです。また、狭小地の一軒家では、隣の家の水道メーターと並んで設置されていることもあり、自分の家の元栓だと思って隣の家の水を止めてしまうというトラブルも耳にします。自分の家のメーターボックスの蓋を開けて、中にあるメーター番号が水道局の検針票に記載された番号と一致するかを一度は確認しておくべきです。一軒家の形状に合わせたインフラの配置を理解することは、その土地固有の特性を知ることでもあります。地中を通る見えない水の路を意識し、その唯一のアクセスポイントである水道メーターを適切に管理することは、過密する都市部の一軒家において賢く暮らすための重要なリテラシーと言えるでしょう。