浴槽交換の費用を大きく左右する最も重要な要素が、浴槽本体の「材質」です。各材質には、価格だけでなく、保温性、耐久性、肌触り、メンテナンス性といった面でそれぞれ異なる特徴があり、ライフスタイルや予算に合わせて最適なものを選ぶことが満足度を高める鍵となります。現在、日本の家庭で最も広く普及しているのが「FRP(繊維強化プラスチック)」製の浴槽です。最大のメリットはその価格の安さで、本体価格は3万円から15万円程度と非常にリーズナブル。軽量で施工しやすく、カラーバリエーションが豊富なのも魅力ですが、傷がつきやすく、経年劣化で光沢が失われやすいというデメリットもあります。ワンランク上の選択肢として人気なのが「人工大理石(人造大理石)」です。アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とし、本物の大理石のような高級感と滑らかな肌触りが特徴です。汚れがつきにくく掃除がしやすいのも利点で、価格帯は8万円から30万円程度となります。保温性と耐久性を重視するなら、「ホーロー」製の浴槽が有力候補です。鉄や鋳物の下地にガラス質を焼き付けて作られており、美しい光沢と重厚感が魅力。お湯が冷めにくく、カビや雑菌が繁殖しにくい衛生的な材質ですが、重量があるため設置場所に制約が出ることがあり、価格も15万円から40万円以上と高価になります。また、昔ながらの「ステンレス」製は、錆びにくく耐久性が非常に高いのが特徴です。傷がつきにくい反面、見た目に無機質な印象を与えがちで、価格は5万円から25万円程度です。このように、どの材質を選ぶかによって浴槽本体の価格は大きく変動します。初期費用だけでなく、それぞれのメリット・デメリットを総合的に比較検討し、長期的な視点で選ぶことが後悔しないためのポイントです。